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腎臓の働きと役割・長期保存を目指す方法|オススメ本『腎臓のはなし:130グラムの臓器の大きな役割』坂井建雄(2013)を参考に

最近、読んだ→腎臓のはなし – 130グラムの臓器の大きな役割 (中公新書)という本が、腎臓病について理解を深めるためにとても良かったと思ったので、皆様にも共有させていただきたいと思います。

また、本文で学んだ「腎臓の働きと役割・長期保存を目指す方法」についてもまとめますので、是非、最後まで読んでくださいね。

本文で出会った「腎臓が死んでも生きていける」そんな一言に勇気がもらえました。

腎臓のはなし – 130グラムの臓器の大きな役割 (中公新書)

腎臓の働きと役割・長期保存を目指す方法|『腎臓のはなし:130グラムの臓器の大きな役割』坂井建雄(2013)を参考に

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腎臓が死んでも生きていける

人間の体には、寿命があります。誰一人として無限に生きることはできません。生き物であるからには、誰もがいつかは必ず死にます

体の様々な臓器は、それぞれに年老いていき、いずれは機能を失ってしまいます。仮に、脳や心臓が働きを止めると、生命が脅かされて死に直結するでしょう。

しかし、腎臓の機能が失われてしまっても、現代の医療技術があれば、生き続けることができます。腎臓が真っ先に死んでしまったとしても、人工透析という生き方を受け入れることで、生き続けることができるのです。

また、慢性腎臓病になって、腎臓の機能が治癒しないことを必要以上に嘆き悲しむ必要もありません。

他の臓器が年老いていくまで、寿命を全うするまでの間、腎臓の機能が回復しなくても、維持することができれば人工透析をせずに過ごすことができる時間を確保すできます。

腎臓が再生することはない

様々な研究が着実に進捗しているものの、現在の医療技術を持っても腎臓は再生することはできません。(iPS細胞など様々な研究は確実に進捗しています。)

関連記事2027年腎臓再生医療、腎不全患者に適応目指す|最新の研究成果

腎臓は再生しないからこそ、糸球体の負担を軽減したり、原因を取り除いたりして、これ以上、腎臓が悪くならないように気を付ける必要があります。「残された腎機能を大切に温存しながら生きること」が腎臓とともに生きるためには大切です。

腎臓の働きと役割




腎臓が作る尿の役割

腎臓は、背骨の両側に1し、左右それぞれ130g程度の小さな臓器です。腎臓は、体の状態に合わせて尿の成分を臨機応変に調整する機能によって、体液の成分を一定に保ち、体を作る細胞たちが生きるための環境を整えています

血液から尿をろ過する糸球体の働き

糸球体は、毛細血管が密集した小さな糸状のもので、血液から尿をろ過しています。糸球体が正常であれば、ろ過された尿には細胞やたんぱく質が含まれませんが、糸球体に異常が生じると、尿にたんぱく質が漏れ出すことになります。これが腎炎やネフローゼです。

糸球体は、細胞分裂をすることができないので、いったん壊れると再生されることがありません

尿の量と成分を調整する尿細管

尿細管は尿の大部分を再吸収して最終的な尿の量と成分を調整します。尿細管での再吸収の働きは、以下の三段階に分けることができます

  1. 尿の液の大半を浸透圧を変えずに再吸収
  2. 髄質にナトリウムと尿素を蓄積して浸透圧を高め、尿を濃縮す
  3. 集合管の上皮細胞がホルモンなどに反応して働きを変え、最終的な尿の量と成分を調整

腎臓を長持ちさせるための方法・ポイント

腎臓は、年齢とともに壊れ、糸球体の数を減らしていく運命にあります。そしてある程度の限界を超えると、急激に腎機能が低下して腎不全になります。

慢性腎臓病は悪化して腎不全になれば人工透析を余儀なくされますが、それだけではなく、腎機能の低下は心血管疾患など、他の病気を悪化させる原因にもなります。生活習慣により腎臓が障害した場合には、悪循環をもたらることもあります。

そのため、軽度の慢性腎臓病の時から早期に治療を開始することが必要です。

そのほか

そのほかにも、哺乳類の腎臓が進化の中でどのように出来上がってきたのか、歴史的にどのような家庭で腎臓の機能を明らかにしてきたのかなどの内容が記載されています。




とても分かりやすくで、慢性腎臓病や腎不全の患者様におすすめの本だと思いました。自分の腎臓を大切に保存していくために、これからももっと勉強をしていきたいと思います。このサイトを訪れてくださった皆様も、おすすめの本や情報などがあれば、是非教えてくださいね。

著者・坂井建雄(さかいたつお)さんのプロフィール

  • 1953年大阪府生まれ
  • 東京大学医学部医学科卒、同大学医学部助手、ハイデルベルグ大学研究員、東京大学医学部助教授を経て、現在順天堂大学医学部解剖学教授。
  • 篤志解剖全国連合会事務局長。
  • 95年に日本解剖学会を代表して特別展「人体の世界」で展示実行委員長を務める。
  • 主著に『からだの自然誌』(東京大学出版会)、『人体のしくみ』(日本実業出版社)ほか多数。

私はまだ30歳になったばかりの頃に、全身性エリテマトーデス(SLE)という自己免疫疾患の難病が急激に悪化して、腎機能が低下してしまいました。

長く付き合って生かなければならない病気だからこそ、自分の病気について真面目に学んでいきたいと思っています。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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