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入院中の給食から腎臓食の献立・レシピを学ぶ【減塩6g・たんぱく質40g】基本の食事

私は、今まで生きてきた約30年の人生のうち、3つの病院(大学病院・赤十字病院・市立病院)に合計400日ほどの入院を経験しています。

軽く1,200食以上の入院食を食べてきた私が、今回は、2018年に入院した大学病院の給食から、腎臓病制限食のレシピや献立を学んでみようと思います。

塩分6g・たんぱく質40gの腎臓食でしたが、とても美味しかったですよ。(私は低カリウム症のため、フルーツや野菜ジュースが特別についています。)

同じ減塩食といっても、腎臓病、糖尿病、心臓病、高血圧など原疾患によって食事制限は変わってきます。この記事は、あくまで慢性腎臓病の私のケースであることを十分にご理解ください。

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朝食:パン食献立

朝食は、パン食と米食を選ぶことができました。入院中の給食は、一ヶ月程度のルーティンになっているので、私は一ヶ月ごとにパン食・米食を変更していました。(1度入院すると100日程度の長期になってしまうのです。泣)

入院中の朝食献立

  • パン:食パンや雑穀パンなどの日替わりです。
  • ちょこっと野菜:カロリーアップのためにマヨネーズがついていることが多かったです。
  • フルーツ:オレンジやパイナップル、キウイフルーツ、缶詰のマンゴーなどの日替わりです。
  • カロリーアップゼリー:たんぱく質を制限しながら十分なカロリーを確保するために、ハイカロリーゼリー が付けられていました。私は、朝食で食べずにおやつなどにすることが多かったです。
  • 野菜ジュース:低カリウム症のため、野菜ジュースとなっています。基本的には、フルーツジュースがデフォルトになっているようですが、ジョアやヤクルト、牛乳などを選ぶこともできるようです。

私は、自宅での朝食は、無塩パン・白米・お餅などで塩分を節約するようにしています。個人的な価値観ではありますが、食パンで塩分1gを摂るのであれば、他のお料理で塩分1gを使いたいと思うので。

朝食:和食献立

入院中の和食の献立

  • 白米100g:昼夜の白米は150gでしたが、朝食は100gでした。
  • おかず一品:この一品のおかずは、日によって当たり外れが大きいです。写真にある「ほうれん草のおひたし」は無難なメニューで、肉団子が1つあれば喜び、一口のキャベツにゆかりがふってあるだけの日は悲しみました。
  • お味噌汁:薄いお味噌汁が3口程度ついています。減塩食でスープが出てくることは珍しいので、とてもうれしいメニューです。パン食では、パンに1gの塩分があるので、米食ではその分の塩分がお味噌汁に配分されているのかなっと勝手に考えていました。
  • フルーツ:フルーツは、パン食と同様でいくつかの種類が日替わりで提供されます。
  • 野菜ジュース:こちらもパン食同様で、低カリウム症のため、野菜ジュースが選択されました。

減塩のためには、朝食は白米を選びたいと思います。

今、朝食に普通のパンを食べている人は、パンを白米に変えるだけで約1gほど減塩ができますよ!




昼夜:肉メインの献立

昼食・夕食は、そんなに変わりないです。拳一つぶんより小さな肉・魚をメインに、副菜がいくつか付きます。

入院食の献立

  • 白米150g
  • 中華風の魚:3口ほどの魚は、衣をつけて油であげられています。魚よりも衣と油の方が多いほどです。たんぱく質を制限しながらカロリーを確保するための工夫でしょう。お魚の上には、生姜の風味を効かせた玉ねぎのあんがかけられています。減塩のために、生姜などの香味野菜が積極的に活用されていました。
  • マカロニのバターソテー:副菜の多くは、油で炒められています。たんぱく質を制限しながらカロリーを確保するための工夫でしょう。
  • ブロッコリーのマヨネーズ和え:こちらも、マヨネーズでカロリーがアップされています。マヨネーズは減塩・カロリーアップなど、腎臓食にはオススメの調味料ですよ。
  • かるかん:こちらもカロリーアップのために付けられることが多かったです。正直ね、こんなにたくさんの食事、食べられませんよ。
  • フルーツ:低カリウムのため、私の食事には特別に毎食フルーツが付けられていました。

とても、ボリューム満点だと思いませんか。

腎臓病食のポイント

慢性腎臓病(CKD)の食事療法においては、塩分制限に加えて、カロリーアップが重要なポイントとなります。

たんぱく質を制限しながら十分なカロリーを確保するために、積極的に油を摂ることが指示されました。

カロリーアップの工夫

腎臓病食では、たんぱく質を含まない油や砂糖類を活用したカロリーアップが重要となります。そのため、

  • 何でも一旦、油で揚げる
  • マヨネーズの積極活用
  • でんぷん食品の活用

が特徴です。

例えば、通常のメニューが「里芋の煮物」の場合は、腎臓病食では「里芋の煮物」となります。通常メニューが「かぼちゃの煮物」の場合は、腎臓食では「かぼちゃの煮物」となります。

また、通常メニューが「ほうれん草の胡麻和え」の場合は、腎臓病食では「ほうれん草のマヨネーズ和え」となり、「ブロッコリーのおかか和え」の場合も「ブロッコリーのマヨネーズ和え」となります。

正直、入院中の腎臓病食は、これでもかというぐらい、なんでもかんでも揚げられており、胃もたれするほどでした。

栄養指導では「毎食必ず油を摂ること」と指導されました。

ただ、油を取りすぎると高脂血症や動脈硬化が怖いですよね。動脈効果は、腎臓を一層悪化させる原因にもなりますし、心筋梗塞、脳梗塞などのリスクも上昇させますよね。

これ以上、病気を増やしたくないので、自宅では、日清アマニ油 などを活用して、上質な油を摂取するようにしています。

あとは、マロニーやくずきりなどのでんぷん食品(たんぱく質ゼロ)を活用して、外食する前後の食事ではたんぱく質を節約するようにしていますよ。




昼夜:魚メインの献立

魚がメインの場合も、肉メインの献立と同じです。小さなお魚に衣をつけて油で揚げて、さらにバターでソテーするようなお料理の日もありました。

魚メインの献立

  • 揚げた魚のバターソテー:ヒラメに衣をつけて揚げたのちに、バターでソテーするという、油に油をかけたようなメニュー。たんぱく質を制限してカロリーを確保する必要がある腎臓病食にとって重要な調理法だと理解はできますが、なかなかハードな一品でした。この日から私は、ヒラメが食べられなくなりました。
  • 筑前煮:この筑前煮は、揚げられてはいないようでしたが、ちょっとオイリーでした。
  • オクラ:マヨネーズで和えられていないだけで、幸せでした。
  • さつまいも:バターとレモンのグラッセみたいでとても美味しかったです。
  • フルーツ

おかゆ食の献立

入院生活が長期に渡ると、食欲が出ない日もありました。「食事も治療のうち」だと思うので、できる限り、病院食を食べたいと思うのですが、体調などによっては難しい時期もありますよね。





私が入院していた大学病院では、流動食などへの対応も可能でした。私は、白米がどうしても食べられなくなり、おかゆに変更してもらいました。

また、量を減らしてもらう代わりに、プリンなどをつけてもらい、カロリーや栄養素も調整してもらいました。

食事も治療の一環だと思うので、単純にわがままを言うことは良くないと思いますが、入院中の食事がどうしても辛いなって思う方は、栄養士さんに相談してみてください

看護師さんに相談→栄養士さんがヒアリングに来てくれる→医師の許可→食事変更といった流れになることが多いと思います。

私は、入院中、食事の時間が苦痛と思うほどの時期がありました。でも、おかゆにしてもらうだけで食べやすくなるんですよね。

食事の苦痛から解放されただけで、どんなに楽になったことか。

食事って栄養を取るだけでなく、私たちにとってとても大切な時間なんだなぁって思っています。




入院中の食事から学ぶこと

ここまで見ていただいて、お気づきになった方も多いと思いますが、私の腎臓食、とても品数が多くて、ボリューム満点ですよね。

いつも談話室、デイルームのような交流スペースで食事をしていたのですが、入院患者さんに「食事が豪華だね」って声をかけられることが多くありました。

私は、腎臓病内科と免疫膠原病内科の病棟に入院していたのですが、糖尿病から慢性腎不全を発症した方はまた違うメニューのようでしたし、患者ごとにみんな微妙に献立が違っていて、入院食すごいなって思っていました。

塩分6g・たんぱく質40gのポイント

  • 肉・魚は、1食当たり拳の大きさ程度
  • 「なんでも揚げまくる」のは無理なので、私は、亜麻仁油を積極活用
  • でんぷん食品・ゼリーなどのたんぱく質ゼロ食材を活用

➡️管理栄養士監修の気配り宅配食 【腎臓病の方向け】たんぱく制限(10g)気配り宅配食

今回ご紹介した大学病院の給食は、ノーマルな献立です。特に、嬉しくもないメニューですが、次回は、特別な日のメニューを紹介しますよ。ビピンバ、焼きソバ、パスタ、うどんにチラシ寿司の日もありました。

※入院中の食事のレシピ・栄養成分を詳細に計算した一覧表を持っているので、もし必要な方がいらっしゃれば、教えてください。何らかの方法でシェアできればと思います。

亜麻仁油

良質な油で健康的にカロリーアップをしています。日清のアマニ油は真空構造になっていて、酸化を防ぎ、鮮度を保つことができます。どこのスーパーでも購入できると思いますよ。

私は、サラダやパスタにかけていただいています。

たんぱく質制限パスタ

パスタは、塩を入れずに茹でることができるので、減塩におすすめの食材なのですが、たんぱく質が高いことがネックです。そこで、たんぱく質調整のスパゲティを愛用しています。

こちらは、スーパーなどで見かけたことがないので、いつもネットで購入しています。普通のパスタと比べると少しお高いですが、手の出ない価格ではありませんよね。

パスタでたんぱく質を節約した分、肉や魚を食べたいなって私はいつも思っています。

カロリーアップゼリー

大量の薬物を投与されて、全く食欲がない時期にお世話になったのが、高カロリーの補助食品です。各社、様々な製品が発売されているので、お好みで購入してみてください。

明治のメイバランスは、ドラッグストアなどでも見かけることが増えてきました。ドリンクタイプなので、摂取しやすいですが、とても甘いですので、好みが分かれるところだと思います。高齢者の方でも活用している人が多いと思います。

ちなみに、今は、食欲いっぱい、食い意地いっぱいなので、カロリーアップ食品は使っていません。




➡️管理栄養士監修の気配り宅配食 【腎臓病の方向け】たんぱく制限(10g)気配り宅配食

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